9月26日、広島東洋カープは、地元・マツダスタジアムで行われたヤクルト戦に勝利し、球団史上初となる3年連続9度目のリーグ優勝を果たした。
これまでの戦い
2016年、2017年と2年連続セリーグ制覇を果たしており、3連覇を目指して始まった今シーズン。
3月・4月の成績は17勝10敗で、開幕ダッシュに成功。
4月24日に首位にたってから、そのまま独走状態で、見事優勝!
投手陣を引っ張ったのが、大瀬良投手。
自己最多となる15勝をマーク。
ジョンソン投手も2年ぶりに2ケタ勝利を挙げた。
一方、攻撃陣は、3番・丸選手と4番・鈴木選手が大活躍。
丸選手は、春先に負傷で1か月戦列を離れていたにも関わらず、本塁打王争いのトップとなる38本を記録。
鈴木選手は、自己最多となる30本塁打を記録。
チームは、2位・ヤクルトに9.5ゲーム差をつけて、優勝を決めた。
西日本豪雨の困難を経て
7月、西日本を中心とした集中豪雨により、広島県内の一部が被災した。
7月9日から11日に、地元・マツダスタジアムで行われる予定だった、阪神との3連戦が中止となり、そのままシーズン前半が終了。
シーズン後半が始まり、集中豪雨以来の地元・マツダスタジアムの試合となった7月20日から22日、巨人との3連戦の前に、黙祷が捧げられ、半旗を掲げての試合となった。
そして、巨人に3連勝。
被災者の思いを背負って戦い、被災地に希望を届けた。
地元愛が強いのはなぜ?
広島東洋カープは、特定の親球団を持たない「市民球団」を源流としている。
市民球団は、他球団と比べると、資金力はない。
では、なぜ、地元市民に愛される球団なのか?
それは、第二次世界大戦にまで、さかのぼる。
1945年8月6日、広島県に世界で初めて原子爆弾が投下され、多くの人が亡くなり、また多くの人が被害に遭った。
広島県は、原子爆弾により、ほとんどのものを失った。
そのような最中、広島を復興させる為、プロ野球の球団設立の話が持ち上がった、と言われている。
結成翌年の3月、資金難から、カープの解散が発表されたが、その時、立ち上がったのが広島市民だった。
「復興への希望の灯を消すな!」
それを合言葉に、全市民を巻き込んだ募金活動が展開され、存続することができた。
広島への原爆投下から73年後、西日本豪雨により、広島県内で様々な被害をもたらした。
「復興の希望への灯」となったのは、今回も、広島カープであったに違いない。
今回のリーグ優勝は、過去2回の優勝とくらべると、選手・ファン・市民(被災者含む)の一体感が強かったはずである。
まとめ
とにかく、広島東洋カープのリーグ優勝、おめでとうございます。
今後、クライマックスシリーズ、そして日本シリーズでの戦いが待ち受けておりますが、被災地の復興の力となる様、選手の素晴らしい活躍、そしてファンと一体となって日本一を勝ち取り、「復興のシンボル」となることを、心から期待しております。