2月9日、北日本に過去最強の寒波が流れ込み、北海道で今シーズン初めて気温が氷点下30度を下回った。
また、東京23区でも大雪注意報が発表された。
寒波とは
(Wikipediaより)
寒波とは
その地域の平均的な気温に比べ、著しく低温な気塊が波のように押し寄せる現象。
北極周辺の高・中緯度地域に現れやすい。
原理
北極に、極循環により非常に冷たい空気の塊(北極気団)ができ、北極を中心に周囲に膨らんだり縮んだりを繰り返す。
膨らむ時は寒気が南下し、縮む時は寒気が北上する。
膨らむことで寒気が南下することにより、寒波が襲来する。
この寒波の襲来のしやすさは、北極の極高圧帯と中緯度高圧帯との気圧差に左右され、気圧差が小さいと、北極気団の周りを流れる寒帯ジェット気流が弱まって冷たい空気を動きやすくし、寒波の頻度は高くなる。
影響
気温低下(気温が氷点下まで下がると、水道管やガス管の凍結に伴う水道・ガスの供給停止の恐れがある)
強風(低気圧を伴って寒気が南下する場合に多く見られ、建造物や物品の損壊をはじめとした風害をもたらす)
積雪
凍傷、低体温症
今回の寒波の原因は?
1月下旬はアメリカ中西部を記録的な寒波に見舞われた。
今回、それに匹敵するような強烈な寒波が日本列島に襲来した。
原因は、極渦の崩壊である。
1月末に、この極渦が2個に分裂し、1つはアメリカ北部付近を南下、もう1つはシベリア方面に南下した。
この極渦が、今回の三連休にかけてさらに南下し、一部が日本列島に流れ込んできた。
今回の寒波で、アメリカ人の約30%にあたるおよそ9000万人の人々が氷点下の寒さにさらされた。
中でも中西部では、北極圏の地域やエベレストよりも寒く、この危険な寒さに対し、学校や政府機関が閉鎖し、郵便配達も中止されるほど社会的大きな影響が出た。
また、日本では、強い寒気と低気圧の影響で、3連休の初日の9日、関東の広い範囲で雪となり、東京都心で今冬初の積雪を記録。
都内では、転倒による重傷者が出た。
また、飛行機の欠航が相次いだ。
今回の寒波はいつまで続く?
今回の寒波により、2月8日9時には札幌の上空約1500メートルで、昭和32年(1957年)の統計開始以来最も低い氷点下24.4℃を観測。
北日本を中心として暴風雪となり、札幌では日中の最高気温が氷点下10℃。
非常に強い寒気の南下は北日本どまりで、西高東低の冬型の気圧配置も北日本が中心である。
一方、関東地方での積雪は、寒気の南下が弱まった後、関東の南海上の空気が集まってきたところで発生する小さな低気圧によるものである。
小さな低気圧が発達して雲が北に伸び、その一部がかかって雪となったものである。
13日前後に冬型の気圧配置が強まり、上空の寒気が南下する為、東日本・北日本で気温が低くなるそうである。
寒波はいつまで続くのか?
まとめ
寒波による影響は、日本列島のみならず、アメリカにも様々な影響をもたらした。
積雪による事故のみならず、凍傷や低体温症など人体への被害も起こりうるので、この時期、防寒対策をしっかりと行い、身を守るようにしていきたい。