11月23日、パリで開かれた博覧会国際事務局総会(BIE総会)で、2025年国際博覧会(万博)を大阪で開くことが決定した。
2025大阪万博テーマ
●テーマ
いのち輝く未来社会のデザイン
(Desinging Future Society for Our Lives)
●サブテーマ
多様で心身ともに健康な生き方
持続可能な社会・経済システム
今回の万博開催は、主に、「人」にフォーカスした万博と言える。
個々人の価値観・考え方は多様である。
ポテンシャルを発揮するには、また心身ともに健康でいられるには、どうあるべきか?
また、それを支えるために、社会はどうあるべきか?
それは、まさに人類共通の課題とも言え、今後の将来を担う上で、まさにテーマとしてふさわしい内容である。
「人」が輝くこと、また心身ともに健康でいられること。
これが、結果的に「長寿」に繋がることではないか、と思う。
過去日本で開催した万博テーマ
日本で、過去に2回、万博が開催されている。
その万博のテーマは何だったのか?
1970年 大阪万博
●テーマ
人類の進歩と調和
●サブテーマ
①より豊かな生命の充実を
生命の起源・神秘、医療、心理、出産・育児、趣味など
②よりみのりの多い自然の利用を
養殖、栽培、開拓、エネルギー、海底資源、気象など
③より好ましい生活の設計を
衣類、食料、住宅、乗り物、公害防止、時計など
④より深い相互の理解を
言語、報道、通信、教育、家族、芸術、文化交流など
戦後、高度経済成長を成し遂げ、アメリカに次ぐ経済大国となった日本の象徴的意義を持つイベントということで開催された。
技術文明の進歩を示すだけでなく、その進歩が同時に自然や人間性を損なう面にも目を向け、この問題をどう解決し、「調和」のある「進歩」をどう実現していくのかを考える博覧会とした。
そして、テーマ展示の精神を形成する核として、「太陽の塔」が建てられた。
40年以上経過した今でも、大阪万博の象徴的シンボルとして残されている。
2005年 愛知万博
●テーマ
自然の叡智
●サブテーマ
①宇宙、生命と情報 (Nature’s Matrix)
②人生の“わざ”と知恵 (Art of Life)
③循環型社会 (Development for Eco-Communities)
「人」と「自然」とがいかに共存していくか、をテーマとした展示が多数見られた。
地球上のすべての「いのち」の持続可能な共生を、全地球視野で追及すること。
これが、21世紀における地球社会構成員全ての課題とした博覧会であった。
まとめ
国内外問わず、数多くの人が来場する万博。
時代の流れやその時置かれた状況により、開催テーマは様々である。
ただ、豊かな人生を送り、豊かな社会環境であって欲しいことは、世界中の誰もが望んでいることである。
様々な万博を通して、我々1人1人が
●「人類」「自然」「社会」を共存しつつ、将来の発展に目が向けられるかどうか
●身近におきている些細な問題を、地球規模としてとらえることができるかどうか
を考えるきっかけとなることが重要である。