個々の価値観について
日常生活において、また職場において、我々は様々な価値観・考え方を持った人や、様々な年齢層の人と関わることがある。
様々な価値観・考え方を持った人がいる組織体は、自分の視野が広がり、また組織体が活性化する反面、種々の問題がある。
時には、自分の意に反することを要求されることもある。
時には、一方的な御願いごとをされ、引き受けざるを得ないこともある。
時には、自分に非のないことに対し、責任を取らされることもある。
時には、他人に振り回されたり、追いつめられたりして、自分を見失ってしまうこともある。
これらは、明らかに不健全な状態である。
特に、会社員として、職場で仕事をしていると、他人のことを、道具のように扱う人をよく見かける。
ひどい場合、他人は、自分の目的を達成するための道具とみなし、自分の意のままに使いまくり、使えないと感じたら、別の人と取り換えればいい、と考えている人を見かけることもある。
はっきり言って、人を醸成する、育成するという観点や、組織体での仲間意識に欠けている。
そもそも、我々人間は、コンピューター制御された機械や装置ではなく、感情を持った生き物である。
組織マネジメントの重要性について
組織体としての目標に対し、個々の役割を常に明確にし、様々な価値観・考え方を受け入れ、組織体が1つの方向性に向かうよう業務推進する必要があり、その責務が管理する側に求められるべきことである。
ここ数年、鬱病等で、会社を休職する人、退職する人が急増しており、社会問題化している。
それは、単に職場での残業時間が多いとか、休日出勤が多いとか、そういう問題ではない。
組織体における目的・ビジョンというものが十分に伝達・共有化されない状況のまま、また個々の価値観・考え方というものを軽視した状況のまま、管理する側から一方的に職務の責任を押しつけられた結果、会社に対する貢献意識が欠如してしまうことが要因ではないか、と思う。
組織体とは、(様々な価値観を持った)個人が集まった上で形成されるものであり、最初から組織体自体が存在するものではない。
組織体がうまく機能しないのは、リーダーの資質の問題、メンバー個々人の貢献意識の薄さ、コミュニケーション不足、等ある。
では、組織体がうまく機能するにはどうすればいいか。それは、
①そもそも個々人の価値観はそれぞれ異なるということを認識する。
②お互いの価値観・考え方を理解しあう。
③組織体の目標に向けて、どう取り組んでいくべきか、協議する。
の手順を踏む必要性がある。
お互い、正論ばかり主張していては、物事が先に進むはずがない。
互いの価値観は異なるという認識の下、お互いの価値観を知ることから始める必要がある。
これからも、個人の価値観・考え方を尊重した上で、業務推進できるよう、日々鍛錬していきたい。